11/3水・祝 花岡龍毅氏「体外受精技術の歴史」

生物学史研究会(日本科学史学会 生物学史分科会) http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ft12153/hisbio/meeting_j.htm

《日時》 11月3日(水・祝) 午後2:00〜4:30 【通常より早い開始となっています。】

《場所》 東京大学駒場キャンパス14号館3階308号室
(※京王井の頭線駒場東大前」駅下車、渋谷寄り改札を出て正面手前に構内案内板があります。)
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam02_01_13_j.html

《報告者》 花岡龍毅氏
(医学博士/鎌倉女子大学早稲田大学埼玉医科大学非常勤講師/発生遺伝学・科学史・科学論・生命倫理

《題目》
体外受精技術の歴史――技術の発展と安全性をめぐる言説の変遷」

《内容紹介》
生殖補助技術である体外受精 (IVF)
技術を開発し、世界初の体外受精児を誕生させたロバート・エドワーズ博士のノーベル医学・生理学賞の受賞が、つい先日報じられた。この技術の普及により、世界で400万人以上の子どもが誕生したとされ、日本国内でも年間約2万人
(累計20万人)、出生児のおよそ50-100人に1人はこの技術によって誕生しているとみられている。
このように、体外受精は、今や日常的な医療技術となりつつあるのであるが、その一方で、技術の安全性をめぐる科学的検証はなかなか進展せず、ヒトの生殖に関する限られた知見に比べて、体外受精の臨床応用は遥か先に進んでいってしまっているのが現状である。
そこで、本報告では、体外受精の臨床応用までの特殊な経緯、臨床応用の成功から今日に至る技術の検証過程を概観し、さらにこうした技術の発展の歴史と、技術をめぐる科学的・倫理的な諸言説の変遷とを照らし合わせることによって、体外受精技術の現状を正確に定位することを試みてみたい。

《参考文献》
Edwards, R. G. & Steptoe, P., A matter of Life: The Story of a Medical Breakthrough. Morrow, London, 1980 (『試験管ベビー』飯塚理八監督訳, 時事通信社, 1980).
Henig, R. M. Pandra's Baby-How the First Test Tube Baby Sparked the Reproductive Technology. Houghton Mifflin Company 2004.
石原理 『生殖革命』 (筑摩書房, 1998).
Testart, J. L'oeuf transparent. Flammarion, 1986 (小林幹生訳『透明な卵』法政大学出版局, 2005).
花岡龍毅「不確実性の生成−体外受精技術の歴史」『科学史*科学哲学』22, 25-43 (2009).
花岡龍毅「体外受精技術の歴史における基礎研究から臨床研究への移行過程の特質」『生物学史研究』82, 1-20 (2009).

※ 会場の準備のため、参加される方は
参加申し込みフォーム(http://bit.ly/9Hx9Ux)にご記入いただくか、
住田朋久(sumidatomohisa@gmail.com)までご連絡いただけると
ありがたく存じます。