Andreas W. Daum (2009) メモ

〔訳がこなれてなくてお恥ずかしいかぎりです。〕


「大衆科学の多様性と大衆知識の変化:歴史的反省」
Andreas W. Daum (2009) "Varieties of Popular Science and the Transformations of Public Knowledge: Some Historical Reflections".
http://www.journals.uchicago.edu/doi/full/10.1086/599550

http://www.history.buffalo.edu/people/daum.shtml
PhD, Munich, 1995.
(2003) Kennedy in Berlin: Politik, Kultur und Emotionen im Kalten Krieg. → (2007) English
(1998) Wissenschaftspopularisierung im 19. Jahrhundert: Bürgerliche Kultur, naturwissenschaftliche Bildung und die deutsche Öffentlichkeit, 1848-1914.

〔大衆科学:Popular Science, ポピュラーサイエンス〕
〔大衆知識:Popular Knowledge, ポピュラーナレッジ〕

この論文は、「大衆科学」の多様性をより大きな現象、すなわち異なる時間・空間・文化にわたって大衆知識を産出し変容させる過程・実践・人々の変化する集合、の一部としてとらえるべきであることを提案する。
このような再概念化によって、われわれは「大衆化」の考えを脱中心化・歴史化し、それを規範的〔標準的〕概念から解放し、そして現存する学問の偏りの先に進むことができる。
これによって大衆知識の歴史は近代世界の多くの基本的語りの中心的な位置を見出すだろう。
より限定すればこの論文は、「科学」の領域の外の知識の形式により注目し、比較の視点とともに超国家的規模で大衆知識の豊かさ・往来・移動をつかみ、時代区分の慣習的形式を考え直すことを提案する。


0.
科学が大衆化したときに何が起こったか、は古い。


1. 偏りと新しい視点 Imbalances and New Perspectives
最近の研究では、女性などの軽視、さまざまな場、出版、比喩や図像、大衆科学と宗教など、多様な人々・場・コミュニケーション過程が扱われている。
しかし、「科学」、英語の二次文献、19世紀に偏っている。

2. 発見的分類と大衆知識の多くの語り Some Heuristic Categories and the Many Narratives of Public Knowledge
時間による変容と因果関係
行為者・媒介者
実践・市場・消費
提示・演示 
権威・意味
境界を越えたコミュニケーション・移動


3. 科学から知識へ From Science to Knowledge

 19世紀以降の専門的知識の構築や日常生活の「科学化」は科学史の対象になるだろうし、市民社会の変容や干渉主義政府・消費者社会の興隆、「世俗化」の多義的過程、18世紀以降の大衆生活の劇場化、国民国家の近代化努力、民族理論や技術的空想を宣伝した20世紀の独裁などは、他分野の研究者をもひきつけるだろう。
 不十分ではあれ、この試みは近代化が合理性の増強とその破壊的可能性とのあいだをどのように行き来したかを理解するのに役立つ。

ナチュラルヒストリー系? 技術は? そして日本〕